夏がきた【1】 [尾瀬沼]
雪が溶けたら尾瀬に向かおう,こんな写真を撮りたいという思いばかりが先行するが,なかなか思うような天候にならない。ドローンでの撮影を考えると晴れて欲しい。貴重な晴れの日は生憎の出勤日と重なるなど思うようにいかない。そして待ちに待った梅雨明け,いつの間にか2カ月が過ぎ去った。やはり,雨でも行くべきだったな・・・。
【ドローンで上空から見た大江湿原のパノラマ画像。空撮許可取得済みです。】
御池に着いたのは家を出てから3時間後。9時発のシャトルバスに飛び乗ると車内は平日だというのに多くの乗客で溢れていた。バスは今年から登場した電気(EV)バス。モーター音がするだけの静かな車内には大きめのモニタがあり,尾瀬の見所やEVバスのプロモーションビデオが流されていた。
【青い空に真っ白な雲。そしてニッコウキスゲ・・・ ついに夏ですね】
久しぶりに背負う荷物がずっしりと肩に食い込む。ゴゼンタチバナやギンリョウソウの出迎えを受け,季節の移ろいを改めて思う。沼山峠展望台からドローンを飛ばす。ニッコウキスゲの見頃は既に過ぎてはいたが,梅雨明けが遅れ低温の日が続いたこと,シカ柵の対策が功を奏したこと,豊作であったこと等の条件が重なり,見れる状態が長続きしているようだが,上空からはほとんど確認できなかった。
【日差しを遮るもののない湿原を歩いていると木陰が恋しくなります。】
【誰が食べたの???】
大江湿原のニッコウキスゲの群落は徐々に回復傾向にあるようだ。大江川西岸はシカによる食害の影響で,ほどんど花が見られなくなっていたが,今年はポツポツとキスゲの黄色い花が見られた。以前のような大江湿原一面を埋め尽くすニッコウキスゲの群落を目のあたりにするのもそう遠くない日であると信じたい。
【ヤナギランも先始まりました。もう既に晩夏の様相?】
長蔵小屋の宿泊者は少なく個室となった。ただ目の前のビジターセンター工事のためのむき出しの鉄骨が雰囲気をぶちこわしていた。
【コオニユリ。ちょうど見頃であちこちで咲いていました。】
夕焼けの撮影も望み薄だったので,部屋でのんびりと過ごしていたが,外の異様な雰囲気に慌ててカメラを持って外に飛び出す。空全体が雲に覆われているのに何故か一面の雲がオレンジ色に染まり,その色を映して周りの森も湿原も・・・目の前の全てが不思議なオレンジ色に染まっている。未だ嘗て見たことがない感動的な光景だった。
【マスタケ。食べない方が良いようです。】
2019-08-06 17:11
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コメント(2)
私も雨で尾瀬に行けず、同じ思いでした。同じころ竜宮小屋に泊まっていて、5日朝は燧ケ岳に面白い雲がかかって、撮影を満喫しました。
by k.midorikawa (2019-08-08 12:26)
>midorikawa さん
今年の梅雨は長すぎ,そして雨の日が多すぎましたね。皆さんここ数日の晴天続きでスッキリされたのではないでしょうか?
by Aqua (2019-08-09 00:07)