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大霜降る晩秋の湿原 【1】 [尾瀬ケ原]

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【しんしんと冷える夜,ゆっくりと霜が降りていく・・・】

前回の尾瀬で肩を脱臼し,荷物を山小屋に預けて帰宅した。尾瀬ではあちこちの山小屋も今年の営業を終え,シーズンもいよいよ終わろうとしている。小屋の営業が終わる前に預けて置いた荷物を取りに行かなくては・・・

ケガの具合は順調に回復し,痛みも治まってきたが,ここでまた転んでは元も子もない。できることならなるべく天気の良い日に行こうと思い,天気予報を確認してベストと思える日に出かけた。
雲一つない完璧な青空が広がる鳩待峠。カメラや三脚のないザックの何と軽いことか・・・。 毎回これなら尾瀬歩きも相当楽しめるのだが・・・。

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昼に近いため,濡れていた木道も乾き,歩きやすかったが,やはり,森の中や階段は慎重にならずにはいられない。前回ケガをしてから僅か2週間。そう簡単にあの時の痛みは頭から消えない。
紅葉していた葉もほとんど落ち,明るくなった森を一歩一歩ゆっくりと下る。

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通常よりも時間をかけて山の鼻に到着。荷物も軽いし,天気もいいのでもっと早く着きそうなものだが・・・ 
前回は見渡す木々が真っ赤に染まり,正に紅葉の最盛期といった感じだったが,周囲の山々の紅葉ほとんど終わり,尾瀬の秋の最後を飾るカラマツの黄葉がちょうど見頃を迎えようとしていた。
さらに,遠くに響く鹿のラッティングコール,湿原を吹き抜ける乾いた風・・・ 湿原は一気に晩秋の装いに変わっていた。

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龍宮小屋に着き,預けた荷物の整理も一段落。この日の宿泊者の中にFacebookで知り合ったYさんやこの時期いつも長期滞在するTさんと談笑して楽しい時間を過ごす。
夕焼けも期待したが,完璧すぎる空には最後の最後までほとんど雲が現れることはなく,夕焼けは望むべくもなかった。

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これなら・・・と月白虹や星景写真撮影の期待も高まる。
そして,消灯前に月夜の撮影を試みたが,その時は月も高い上,夜霧もそれほど出ていなかったのでちょっと物足りなかった。

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午前3時前に起き出し,外の様子を眺めるとちょうど月が低い位置にあって間もなく沈もうとしていた。さっきよりも条件が良さそうなので,カメラを持ち出して1時間程度撮影をする。
ちょっと体も冷えたし,疲れたので中休みに,一旦小屋に戻る。この時,既にかなり霜が降りていて,木道はツルツルとよく滑る。サンダル履きで出てきたことが悔やまれた。

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【月が沈んだ後の空にはオリオン座が・・・ この日はオリオン座流星群が少しだけ見れました。】
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