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尾瀬を彩る秋の競演【1】 [尾瀬沼]

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【紅葉の見頃を期待したけれど既に後半戦。カラマツが綺麗に色づいていた。】
[空撮に当たっては関係各種に連絡し許可を得て撮影しています]

あちこちのSNSを訪問すると,鮮やかな紅葉に包まれた尾瀬の光景が溢れていた。昨年,ケガのために紅葉に包まれた平滑・三条の滝を撮影することが出来なかったので,今年はこれだけは撮りたいとこの日を待った。何とか天気も回復しそうな週末,山小屋に予約を入れた。今回は尾瀬沼から尾瀬ヶ原に入り,滝めぐりをして燧裏林道のブナの紅葉を見る計画だ。

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【尾瀬沼の紅葉も所々綺麗なものがありますが,既に終盤を迎えている】

紅葉狩りの行楽客で混雑すると到着が大幅に遅れることを見越して,前回同様早めに出発したが,高速道路も途中の道の駅の混雑もそれほどではなかった。3時間以上運転して着いた御池。遅れ気味とはいえ,まだ紅葉シーズンの真っ最中。混雑していると思ったが駐めている車は50台ほど。ちょっと拍子抜けだ・・・。

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【三本カラマツの黄葉が丁度良い色合いだった】

直前まで雨が降っていたため,道路も森もしっとりとした空気が満ちる溢れている。重い撮影機材を背負いバスに乗り込む。乗客は30名ほど。出発する頃には雲も切れ青空も顔を出すようになった。そこから時折光が漏れ,紅葉が最高潮に達したブナ林を照らすと言葉で言い表せないくらい美しい。燧ヶ岳の山頂が顔を出してくれたのも嬉しい。

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【夏にはたくさんあった藻がまだはびこり,良いアクセントになっていた】

バスから吐き出された人について,木道にたくさん敷き詰められた落ち葉を踏みしめながら沼山峠に向かう。油断すると滑るので慎重に・・・。通行には支障がないようにきちんと管理されているが,台風の影響は明らかで,森の中には倒木があふれていた。

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【沼尻上空には不思議な雲が・・・】

すっかり晴れ上がった大江湿原に出て,思いっきり空気を吸い込む。遠くに見える三本カラマツもちょうどいい具合に黄葉していた。尾瀬沼の紅葉はもう終盤かぁ。紅葉のピークに訪れたかったが,そのタイミングというのは1・2日ぐらいしかないのかも知れない。気まぐれな秋の天気と相まって,つくづくよい条件で紅葉を見る難しさを感じた。

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【尾瀬ヶ原に近づくと綺麗な紅葉がたくさんあった。】

尾瀬沼の晩秋の様子を空撮したくて何度かドローンを飛ばした後,少しだけ長蔵小屋付近を散策して沼尻に向かう。沼尻休憩所は既に今年の営業を終え,閑散としたそのテラスの上で登山者が思い思いに休んでいた。尾瀬沼の周辺は尾瀬ヶ原よりも落葉樹が少なく,紅葉という点ではちょっと物足りない。

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【ブナの多い燧裏林道に続く道。やはりブナの紅葉は綺麗である】

すっかり天気も良くなり,森の中にもたくさんの光が溢れている。尾瀬ヶ原は尾瀬沼よりも200m高度が低い分,紅葉の時期も若干遅いため,尾瀬ヶ原に向かって行くと徐々に紅葉が色鮮やかになるのが分かる。しかも,太陽の光越しに紅葉を見ることになるので,まるでステンドグラスか木の葉のスライドショーを見ているような感覚だ。何度も立ち止まり,スマホやカメラを取り替えて写真を撮りながらゆるゆると進む。

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【夕陽に照らされてススキの穂が輝き,揺れていた】

見晴に着いたのは午後3時。見晴地区の山小屋で開いているのは檜枝岐小屋と燧小屋のみ。他の山小屋はすっかり冬囲いをして人の気配もない。シーズンオフ間近の檜枝岐小屋の前のベンチに座り,秋の午後の寂しく,気怠い時間をぼんやりと過ごす。紅葉はまだまだ見頃なのになぁ・・・。途中で空撮をしたりしながら今日の宿泊先・龍宮小屋に向かう。

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【夕暮れ迫る中田代・・・】

小屋では,JUNさん,花見さん夫妻,たもあみさん夫妻,多羅尾さんなど多くの尾瀬仲間に再会した。夜になると小屋主さんや見晴にテン泊しているてばまるさんも加わり,ミニオフ会になった。いつもの賑やかなシーズン中の尾瀬に戻った感じだ。消灯時間近くになるまで,みんなの尾瀬談義で話が弾み楽しい時間を過ごした。

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【「秋は夕暮れ」の言葉がぴったり。いくら見ていても飽きません。】
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