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色彩の競演【3】 [尾瀬ケ原]

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【寺ヶ崎(龍宮小屋付近)に登るオリオン座】

10月6日(水)(雨のち曇り時々晴れ)
連日,早起きを繰り返すと目覚ましをセットしなくても習慣で早々に目覚めてしまう。この日も5時頃に目が覚める。天気が気になって窓を開けて空を確認すると,木道はしっとりと濡れていた。ひょっとしたら朝ぐらいまで天気がもってくれるかも知れないという淡い期待は,一瞬で潰えた。これでは外も歩けない。朝食まで寝ていよう・・・,と横になって朝食の時間までぼんやりと時間を過ごした。

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【雨に煙る拠水林の紅葉(1)】

定時に食堂に向かう。尾瀬で撮影に追われることもなく,ゆっくりと朝食をとるのも本当に久しぶりだ。いつもならこの時間は撮影で忙しく動き回り,体がいくつあっても足りないくらいバタバタと過ごしている事が多いので,たまにはゆっくりするのもいいものだ。久しぶりの龍宮コーヒーを飲みながら次々と出発していく宿泊客を見送る。昨日から3連泊するというTさんも雨の中を尾瀬ヶ原を歩いてくると言って出かけて行った。

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【雨に煙る拠水林の紅葉(2)】

雨の中歩き出すのはなかなか気が進まないが,雨が小降りになるのを待って龍宮小屋を後にする。一時よりも雨の勢いも弱まり,霧雨程度になったので,スナップ程度だったら撮影できそうである。
雨に霞みコントラストの低くなった山々が墨絵のように浮かんでいる。カラカラと乾いた秋風に音を立てて揺れていた木々も雨に濡れ,本来の色を取り戻しより鮮やかだ。紅葉した葉やナナカマドの赤い実の先端にはたくさん雫をつけていた。

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【雨に煙る拠水林の紅葉(3)】

こんな日はドローンも飛ばせないが,雨に煙る湿原や低く流れていく雲を絡めて華やかな秋の尾瀬を切り取った。草紅葉から拠水林や山々に主役が移り,紅葉の見頃を迎えようとしていた。写真を撮りながらゆるゆる歩いていたら,徐々に雨も上がり,山の鼻に着く頃には青空も見えてきた。

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【マユミの実】

この日は「尾瀬学校」が行われているようで,中学生らしい生徒が次々に山の鼻に到着してはベンチで昼食をとり,慌ただしく尾瀬ヶ原へと向かっていった。徐々に天候は回復しているが,この状態で撮影しても良さそうな写真はあまり期待できないので,ドローンでの空撮は諦めて鳩待峠に向かった。

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【鳩待峠に向かう途中から青空の占める割合が広がってきた】

だんだん青空が広がり,そこから零れる光が赤や黄色の色合いを深める森を明るく照らす。そんな様子をベンチで休みながら眺めたりしながら峠への道を登っているとAさん,鳩待峠では再びKさんに会った。今回の尾瀬では毎日何処かで知人に会った。やはり,緊急事態宣言も解除になり,見頃となった紅葉を求めて多くの人が尾瀬に向かったのだろう。
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