SSブログ

■華やぐ湿原[2] [尾瀬ケ原]

8.jpg
【雨上がりの湿原。低く垂れ込めていた雲が徐々に上がる姿も幻想的だった】

□10月12日(水)くもり
夜中にふと枕元の音で目が覚める。もしやと思って外の様子を覗うと,やはり不安は的中。結構勢いよく雨が降っていた。重く垂れ込めた雲も夜の内に少しずつ晴れ,朝には朝靄が立ち込める光景を信じて疑わなかったが,予想がものの見事に外れた。まだ時間が早く,もう少しすれば状況は改善すると期待して少し休むが,目が覚めても状況はさほど変わらなかった。

10.jpg
【天候も徐々に回復傾向。ナナカマドの赤が鮮やかです】

雨は上がったもののどんよりと低い雲が湿原全体を覆う。雨で滑りそうな木道を慎重に歩いて十字路へ。湿り気たっぷりの朝の空気の中で,今日どうするかじっくり考えて,今日は尾瀬沼に向かう予定を取りやめて帰宅することにした。

18.jpg
【雨が上がり雲が徐々に消えてゆきます・・・】

小屋に戻ると朝食の時間になっていて,食事のある宿泊客が食堂に集まって静かに食事をしていた。今日は,三条の滝を経由して御池に抜け,尾瀬沼に向かうつもりでいたので,珍しく朝食を朝弁当に変えていたが,それをロビーのテーブルで食べることになってしまったのは,些か残念ではある。
朝食を食べてから,頃合いを見計らって長蔵小屋に予約キャンセルの連絡を入れる。
いつでも出発できるように出発準備を整え,小屋の周囲をカメラだけを持ってうろうろする。雨上がりの秋真っ盛りの湿原を何枚かカメラに収めてから,小屋に戻り,今年最後の挨拶をして鳩待峠に向かう。

200.jpg
【秋の彩り】

低かった雲が周囲の山々に懸かり,徐々に雲が消えていく様子も,また幻想的で面白い。時間と共に空は明るくなり,時折雲の間から光が零れるようになる。明日の予定を取りやめたのは,早まったかな。と少し後悔もしたが,後の祭り・・・。すっかり乾いて,歩きやすくなった木道をのんびりと歩いていくと,時間と共に多くの登山者とすれ違うようになる。今は秋の真っ只中。多くの登山者が尾瀬の紅葉を見るために次から次へとやって来た。あと2週間ほどでこの賑わいもすっかり影を潜め,尾瀬のシーズンが終わってしまうのだな・・・ との思いに耽りながら帰宅の途についた。

210.jpg
【ヤマウルシの実】

220.jpg
【オオヤマノボクチの実。まっくろくろすけのようにいつか動き出しそうです】
nice!(11)  コメント(0) 

nice! 11

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。